海外赴任が決まったらやること|お金と手続きを内示・出国前・赴任中・帰国の時期順に人事が整理
海外赴任のお金と手続きは、内示・出国前・赴任中・帰国の4つの時期に分けると迷いません。住民票・みなし税・住民税・確定申告・NISA・企業型DCと財形・児童手当・携帯番号・配当・帰国後の住民税まで、赴任者を送り出してきた人事が時期の順に並べ、詳しい記事につなぎます。
海外赴任のお金と手続きは、内示・出国前・赴任中・帰国の4つの時期に分けると、何から手をつければいいかが見えてきます。
手続きがいちばん集まるのは、出国前の1〜2か月です。帰国したあとにも、日数の短い期限が来る手続きがあります。住民票をどうするかで、その先の手続きの多くが決まるので、最初に決めるのは住民票です。
私は人事企画9年目で、そのうち5年以上、海外赴任者を送り出す実務を担当してきました。この記事では、海外赴任のお金について書いてきた記事を、時期の順に並べ直しました。気になる項目から、詳しい記事に進んでください。
| いまの状況 | まず読むところ |
|---|---|
| 内示を受けたばかり | 内示を受けたら |
| 出国まで1〜3か月 | 出国前にやること |
| 赴任中 | 赴任中のお金 |
| 帰国が決まった | 帰国したら |
| 帯同する配偶者 | 海外赴任に帯同する妻がやること |
結論:やることは、時期で4つに分かれる
| 時期 | 主なこと | 詳しい記事 |
|---|---|---|
| 内示を受けたら | 住民票を抜くか決める・赴任中の給与を確かめる | 住民票・みなし税 |
| 出国前 | 住民税の精算・確定申告・NISAと証券口座・会社の制度・児童手当・携帯番号 | 住民税・確定申告・NISA・証券口座・企業型DCと財形・児童手当・携帯 |
| 赴任中 | 日本株の配当の税金 | 配当 |
| 帰国したら | 住民税の再開・止めていたものの再開 | 帰国後の住民税・児童手当・NISA・財形 |
内示を受けたら:住民票と給与の仕組みを先に確かめる
▶ 私の答え:最初に決めるのは住民票を抜くかどうかです。1年以上の赴任なら、本人は抜くのが原則です。あわせて、赴任中の給与から引かれる「みなし税」の仕組みを確かめておくと、出国前の手続きが読みやすくなります。
住民票:1年以上の赴任なら、本人は抜くのが原則
住民票を抜くかどうかで変わるのは、住民税や児童手当などの扱いです。ただし、NISAや年金のように、住民票とは別の基準で決まる制度もあります。家族の住民票は、家族がどこに住むかで決めます。 → 海外赴任の住民票は1年以上なら抜く
給与:みなし税は国に納める税金ではない
赴任中の給与から引かれる「みなし税」は、日本で働き続けていたら払っていたはずの税額を、給与から差し引く社内の仕組みです。会社は、その分で赴任先の国の税金を負担します。 → みなし税とは
打診の段階なら:断る選択もある
内示の前の打診なら、事情によっては断る選択もあります。 → 海外赴任の打診は断れる
出国前にやること:手続きはこの1〜2か月に集まる
▶ 私の答え:出国前は、会社が手続きリストを渡してくれるものと、自分で気づいて動くものが混ざります。NISA・証券口座・携帯番号・児童手当は、会社のリストに載っていないことが多い手続きです。
住民税:出国後も、翌年5月分まで払い続ける
住民税は前の年の所得にかかるので、出国したあとも払い終わるまで続きます。出国日が12月末か年明けかで、払う総額が約30万円変わることもあります(年収600万円のモデル)。 → 海外赴任の住民税はいつまで払う?
確定申告:給与だけなら、原則いらない
給与だけの人は、会社の「出国時年末調整」で所得税が精算されます。持ち家を貸す人や医療費控除で還付を受けたい人は、出国前に申告するか、納税管理人を決めます。 → 出国前の確定申告
NISA・証券口座:売らなくていいが、届出は要る
NISAは、証券会社に継続適用届出書を出せば、非課税のまま持ち続けられます。証券口座は、非居住者になることを証券会社に届け出ます。 → NISAはどうなる/証券口座はそのままでいい?
会社の制度:財形だけは出国する日までに申告書を出す
企業型DCと持株会は続けられますが、必要な手続きがそれぞれ違うので、事務局に確かめます。財形は、出国する日までに申告書を出さないと、非課税で続けられなくなります。 → 企業型DC・持株会・財形はどうなる
児童手当:単身赴任なら受給者の変更、帯同なら停止
子どもが日本に残るなら、受給者を配偶者に変えて続けます。子どもも一緒に出国するなら、止める届出を出します。 → 海外赴任で児童手当と018サポートはどうなる?
携帯番号:解約しないで残す
日本の携帯番号を解約すると、銀行や証券会社のSMS認証が受け取れなくなります。番号は月数百円から残せます。 → 携帯番号の維持
役所:海外転出届とマイナンバーカード
海外転出届は、転出予定日の14日ほど前から出せます。マイナンバーカードを持っていくなら、転出届と同時に国外継続利用の手続きをします(転出予定日の前日まで)。 → 海外赴任の住民票は1年以上なら抜く
帯同する配偶者:年金・健康保険の届出と、失業保険の延長
帯同する配偶者は、年金の第3号と健康保険の被扶養者を続ける届出が要ります。仕事を辞めて帯同するなら、失業保険の受給期間の延長も出しておきます。 → 海外赴任に帯同する妻がやること
赴任中のお金:日本株の配当は、日本側の税金が軽くなる
非居住者が受け取る日本の上場株式の配当(大口の株主などを除く)は、15.315%の源泉徴収で日本側の課税が終わります。ただし、赴任先の国で課税されることがあります。 → 海外赴任中の配当金はどうなる?
帰国したら:住民税は翌年6月から。止めていたものは自分で再開する
▶ 私の答え:帰国後の住民税は、何もしなくても翌年6月から始まります。気をつけたいのは、出国前に止めたものの再開です。会社が声をかけてくれないことが多く、短い期限のものもあります。
住民税:帰国した年はかからず、翌年6月から
帰国した年の1月1日は海外にいたので、その年度の住民税はかかりません。最初の住民税が安いのは、海外で働いた期間の給与が計算に入らないからです。 → 帰国後の住民税はいつから?
止めていたもの:児童手当は15日以内、財形は2か月以内に
期限のある手続きを、一覧で確かめたいとき
期限を過ぎると取り返しがつかない手続きは、出国前と帰国後に分かれて来ます。本『海外赴任が決まったら最初に読むお金の本』では、それを序章で一覧にしました。序章は、Amazonの試し読み(無料・ブラウザで開ける)で読めます。
まとめ
- やることは、内示・出国前・赴任中・帰国の4つの時期に分かれる
- 最初に決めるのは住民票。1年以上の赴任なら、本人は抜くのが原則
- 手続きが集まるのは出国前の1〜2か月。NISA・証券口座・携帯番号・児童手当は、会社のリストに載っていないことが多い
- 帯同する配偶者は、年金・健康保険の届出と、辞めるなら失業保険の延長
- 帰国後の住民税は翌年6月から。止めていたものの再開は、自分で動く
注:本記事は、各テーマの詳しい記事の要点を時期の順にまとめたものです。制度の内容と出典は、それぞれの記事をご確認ください。
📘 この地図を、1冊の本にしました

記事は「知りたいことが起きたとき」に読むもの、本は「何が起きるか分からないとき」に読むものです。本では、この記事の時期の順に11章を並べ、序章と巻末のチェックリストを書き足しました。
海外赴任が決まったら最初に読むお金の本
内示から帰任までをあなたが動く順番で並べた11章。巻末に、出国前と帰国後の全項目を並べたチェックリストが付いています。
Amazonで見る(Kindle Unlimitedなら0円)購入は500円です
マネパパ
30代会社員・人事企画部門・JGCホルダー。従業員持株会を入社9年目に停止し、インデックス投資(新NISA・iDeCo)に全面移行。 マイルで乳幼児連れリゾート旅行を実践中。数字とリアルにこだわった発信を心がけています。
プロフィール詳細 →